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風に包まれて

雨にも負けず、じっと手を見た。

10月2日から、我 山岳部のメンバーは、初の東北遠征を敢行した。今回は仕事の山に迷ってしまったY氏は参加できなかったが、K田山岳部新人隊員、初の山小屋デビューを果たしたのだった。

今回の山は、岩手山(2,038m)と七時雨山(ななしぐれやま)の2山。 岩手山は、私が青春真っ盛りの時期に約3年暮らした滝沢の実家から、毎日朝に、夕に仰ぎ見ていた山である。

そして七時雨山は、我 隊長が想いを寄せていた山であったのだ。

岩手山は、標高僅か2,038mながら、どっしりとした山容であるからいくつもの登山コースが整備されている。当初は「馬返し」コースを予定していたのですが、急遽「七滝コース」を強烈に推挙してみたのだが、そのことが大正解であることを、僅か登山開始1時間で実感するのであった。
凄いぞ!七滝コース!!

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悪天候の為に、途中でGPSの電波がロストしたり雨の影響を考えてコース途中でGPSを切ったりしたので、全てのコースを振り返ることは出来ませんでしたが、9合目非難小屋までのトレースが上の図です。
走行距離は長いですが、変化に富んだ素晴らしいコースです。ただ、コース中盤の大地獄付近は大変ワイルドなので、しっかりした装備で入るのは勿論ですが、単独行では入らないほうが良いかと思いました。







このコースの特徴は、なんと言っても豊富な「水」といえるのではないでしょうか?標高1,000mを越えても、渓谷?と思えるような川や滝を楽しむ事が出来ました。

私も色々な滝を見てきましたが、登山口から僅か30分前後で到着したこの滝の、なんと素晴らしいことか。
はっきり言って、関東のその辺の有名な滝より素晴らしい滝でした。
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実は、今回の山行での写真の中でこの写真が私は一番好きな写真です。何故 岩手県はこの名瀑を観光資源としてもっと売り出さないのか、不思議ですが個人的には今のままでいつまでも野趣溢れる滝であって欲しいと、身勝手な事を思うのでした。

高度を稼いでいっても、こんな風景が疲れた体に涼を感じさせてくれました。んーー、このコースって本当に凄い!
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隊長と私が過去、2年間この時期に山を楽しんできましたが、いずれの年も「台風」接近だったのですが、快晴に恵まれた山行でした。
しかし、今年は何の力が強かったのか>爆 ご覧の通りの天候です。大地獄の入り口、あまりに急な登りの為に、これを下る事を考えると結構「ゾッ」としました。
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もっとも見通しが利かないから、高度感もなく無事に大地獄をクリアーする事が出来たのかもしれませんね。
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お花畑からは、益々風雨が激しさを増してきました。ここからは急坂です、3歩歩いて30秒立ち止まる位、体力の消費が激しくなっていました。喘ぐのではなく、身体を引きずるようにしながらやっと8合目非難小屋へ転がり込んだ我々は、さっそく担ぎ上げたお神酒とお互いの健闘を肴に世界で一番旨い酒を飲むことが出来たのでした。
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この後は、担ぎ上げた肉や野菜で「雲上のすき焼き」Partyの始まりです。ヘロヘロな上に、料理に慣れていない隊員の手作り料理ですので、ひいきに見ても「旨そう!」ではないのですが、これ、最高に旨かったのですよ、肉600gもあっと言う間に完食でした。
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卵も担ぎ上げたぞ!>苦笑
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この楽しさを知ったら、もう後戻りはできないよねぇ、ねぇK田新人隊員?
by uni2323 | 2009-10-12 19:58 | 山の思い出