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風に包まれて

今日は奥穂で、「4時」! Part-2

昨夜は、焼酎のお湯割りをチビチビ飲みながら地元のラジオを聞いている中に寝てしまい、朝方の寒さで目が覚めました。テント内の温度は8度。4時位からテント内でグダグダしながら、今日の行動の準備にかかりました。
テントの外を覗くと、朝焼けで山が赤く染まります。ドイツ語で「モルゲンロート(Morgenrot)」と言い、その美しさは見た者を感動に導いてくれる美しさです。

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軽く朝食をとり(カップヌードルリフィルの、そばドンベイ。このリフィルは携帯にとっても便利。もっともっと普及していいものだと、個人的には思っています。)、涸沢に向けて出発です。
当初の予定では、涸沢までテントを引き上げる予定でしたが、隊長と奥穂高で落ち合う約束しているので、今日はどう考えても穂高山荘泊まりになります。ならば、涸沢までテントを持っていっても無駄になるので、横尾でテント泊をお願いしたときに明後日までテントを張ったままにしておきたいとお願いしたら、「管理は出来ませんが、張っておくのはかまいません。」との事だったので、必要な荷物だけをアタックザックに詰め替えての出発になります。今日は奥穂で、「4時」! Part-2 _c0015639_9592445.jpg

横尾を出て、しばらく川を左手に見ながら進んで行き、涸沢までは約4時間の登りです。左手には屏風岩(びょうぶいわ)が、真っ青な空に壮大な雄姿を見せてくれていました。
私が登った10月2日は平日で、あまり多くの登山者を見なかったのですが、それでも横尾から涸沢までの登りを、テント担いで喘ぐように登る登山者を見て、「スゲーなぁー」と感心しながら、自らの軽いはずのバックが、倍以上もの重さに感じられ、私も喘ぎ、喘ぎながら登って行きます。

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穂高連峰の山並みが見えてきました。今回の私の目的地、奥穂高岳はその穂高連峰の主峰で、3,190mを誇る日本で3番目に高い山です。果たして、無事に山頂へたどり着くことが出来るであろうか?富士山も、北岳も、知り合いと一緒だったけど、今回は実質「単独登頂」である。それも、岩峰険しいと紹介されている北アルプスである。。。。不安が足取りを重くします>はぁ、、

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私は元来のいい加減さが山でも抜け切れなく、何時に出発して、何処で何分休憩した等の記録は残していませんので、記憶があやふやですが、6時に横尾を出発し、約4時間で涸沢に到着しました。テント場には5~6張りのテントしかなく、しかし週末にはテント村が出現するんだろうなぁと思いながら、涸沢小屋に到着!スカイブルーに涸沢小屋が、まるで映画のセットの様に鎮座しておりました。

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山では、物凄く食欲が旺盛な私は、まだ10時過ぎだと言うのに、早速「カレー」を注文し、テラスで頂きます。この日は本当に雲一つ無い秋晴れで、下界でのあんなことや、こんなこともみーんなあのお空に昇っていきましたとさ>爆

テラスでのんびり40分程休憩した後、奥穂に向けて登りはじめる。文献などで読んではいたが、はじめてみる「ザイテングラード」を目の前にして、あまりの自分が持っていたイメージと違っている事実に唖然としながら(勝手に、ザイテングラードに沿って登っていくと勘違いしてました。実際はそのザイテングラードをよじ登って行くというのが正解。)、高所苦手な私には、最初の核心部分となりました。(ああ、怖かった)
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なんとか、やっとこさ穂高山荘に着いたのが14時過ぎ、ここで荷物を預けて待ち合わせの奥穂高岳山頂へ向かいます。しかし、いきなり私には「直登」と思いたくなるような岩場です、鉄のハシゴや鎖場など、さまざま所でも写真でみておなじみですが、やはり本物を目の前にすると恐怖が湧いてきます。嗚呼、何故私は高いところが苦手なのに山に登ってるんでしょう?>自問自答

慎重に登ること1時間弱で、やっと山頂に到着しました。
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ここからは、憧れの「ジャンダルム」の姿も、手に取るように解ります。スゲー存在感。
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隊長は、あのジャンを超えてやってくるハズ。果たしてうまくこの日本で3番目に高い山頂で落ち合うことが可能なのだろうか?

山頂に到着したのが午後3時前後。山荘から山頂までは分岐点はなく、すれ違っていたなら絶対にわかる地形だ。私が山頂に到着してから唯一、西穂からジャンダルム経由で奥穂に到着した男性がいて、話を聞いたけど、西穂からここまですれ違った登山者はいたが先行していた人や、後から追いかけてくる者はいなかったとか。

彼が西穂を出たのが早朝の5時、到着が15時の10時間の行程だ。西穂高岳から奥穂高岳までの縦走路、憧れのコース。いつかは挑戦できるだろうか?この私にも。
そして、肝心の隊長はどうしたんだろう?

不安の中、16時まで山頂で粘ったがこんなに長い間山頂にいる予定でなかったために、ヘッドランプは小屋に置いたままだ。私の技術では、暗くなって、この岩場を事故無く降りることは難しいと判断し、16時過ぎに小屋へ向かって下山を決意。降りる途中も、何度もジャンダルム方面を振り返るが、人影は見当たらない、、、、、

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とうとう、日が暮れてしまった。
隊長の身に、ナニが?


by uni2323 | 2008-10-19 09:57 | 山の思い出